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山下裕美子 「石の紙 fossil paper」

2019.3.27(水)- 4.13(土) 11:00-19:00 *最終日17:00まで
+1artギャラリー: 大阪市中央区谷町6-4-40
tel:050-3402-6279


紙のような石をつくる。
磁土の泥を塗った紙を焼くと、燃え尽きたはずの紙の質感を残した磁器(石もの)となります。

写真、本、日記やメモに至るまで人は紙の上に、留めることのできない時間を掬い取ろうとしてきました。
そして、より強く留めたいと願う時、紙は石へと、墓碑や石碑のように堅牢なモニュメントへ姿を変えます。
しかし、紙の厚みしかない石への変換は強いものにはなりえません。

丸めた便せん、封をした手紙、読みかけのページ、
日常の紙は石化する。最初から矛盾を内包したまま。
                                                     山下裕美子


子どものとき鳥のように自由に空を飛ぶ夢を見た。山下裕美子の作品を見ていると、その夢を思い出す。
光に透けるほど薄く軽やかで、風が吹けば飛んでいきそうな気がする。
それが磁器作品であると知ると、殆どの人は驚く。

山下裕美子の作品を初めて見る者は、それが磁器であることに気づかない。それは薄い紙か布のように見える。
泥状の磁土を和紙や布の上に薄く塗り重ねて焼成する山下の作品は燃えて無くなった紙や布の痕跡を写している。

それは、そこに「あった」ものに支えられて、そこに「ある」といえようか。「ある」と「ない」の境目で人は空を飛ぶ夢を見る。                                                                                                      

                                                     +1art カワラギ